年別のプロジェクト
研究者プロファイル
学内職務経歴
展開ゲノム薬学系 教授 2017/10/01-2019/09/30
薬学・和漢系 教授 2019/10/01-
薬学科 教授 2019/10/01-
薬学部薬学科 基幹教員
学部運営への参画状況・・・有-教授会他
担当授業科目に係る状況・・・主要授業科目担当
研究概要
TRAF や TNF ファミリー分子による新しい免疫制御機構
細胞内タンパク質であるTNF receptor-associated factor (TRAF) は、哺乳類では TRAF1 から TRAF7 の 7 つのファミリー分子で構成されます。TRAF は、代表的な炎症性サイトカインである Tumor necrosis factor-α (TNF-α) およびそのファミリー分子が結合する TNF 受容体の機能を調節します。さらに、TRAF が TNF 受容体以外の受容体にも結合し、炎症反応を調節することが最近の研究から明らかになってきました。しかし、その仕組みがよくわかっていません。
TRAF ファミリー分子の一つである TRAF5 は、TNF 受容体の機能を制御する分子として見出されました。ヘルパー T 細胞(CD4+ T 細胞)は、免疫を調節する大切な細胞であり、例えば、B 細胞の抗体産生を補助します。CD4+ T 細胞の機能を調べていた時に、TRAF5 が TNF とは別の炎症性サイトカインである Interleukin-6 (IL-6) の受容体に結合し、その機能を調節することを見出しました。さらに、TRAF5 が Toll 様受容体 (TLR) の機能を調節することも示唆されています。このように、TRAF5 の新しい機能を特定することで、免疫の働き方や病気が起きる仕組みの理解が進展することを目指しています。
T 細胞には OX40、4-1BB、CD27、GITR など、B 細胞には CD40、BAFFR、TACI、BCMA などの TNF 受容体スーパーファミリーが発現します。T 細胞や B 細胞は特異的に抗原を認識し、例えば、感染やがんを排除する方向へ免疫を制御します。これらの TNF 受容体の機能をコントロールできる TNF タンパク質を作製し、これらを T 細胞や B 細胞に作用させることで、どのようにすれば免疫に関わる病気を制御できるかについて調べています。
以上の研究により、サイトカインによる未知の免疫機構を解明すること、また、サイトカインの機能を治療へ応用することを目指して研究を行っています。
UN SDGに関連する専門知識
2015年に、国連 (UN) 加盟国は、貧困を終わらせ、地球を保護し、すべての人の繁栄を保証するための17の全世界での持続可能な開発目標 (SDG) に合意しました。この人物の研究は、次のSDGに貢献しています。
研究分野・キーワード
- 免疫学
- サイトカイン
- 炎症
専門分野(科研費分類)
- 免疫学
- 生物系薬学
フィンガープリント
- 1 類似のプロファイル
過去5年の共同研究と上位研究分野
プロジェクト
- 2 終了
-
TNF receptor-associated factor 5 による免疫制御
So, T., 2024, In: Yakugaku Zasshi. 144, 5, p. 489-496 8 p.研究成果: ジャーナルへの寄稿 › 総説 › 査読
Open Access -
Transmembrane helix 6 of ABCD4 is indispensable for cobalamin transport
Imai, M., Kawaguchi, K., Morita, M., Imanaka, T. & So, T., 2024/03, In: Journal of Inherited Metabolic Disease. 47, 2, p. 366-373 8 p.研究成果: ジャーナルへの寄稿 › 学術論文 › 査読
-
Fundamental Characterization of Antibody Fusion-Single-Chain TNF Recombinant Proteins Directed against Costimulatory TNF Receptors Expressed by T-Lymphocytes
Nagai, H., Azuma, M., Sato, A., Shibui, N., Ogawara, S., Tsutsui, Y., Suzuki, A., Wakaizumi, T., Ito, A., Matsuyama, S., Morita, M., Hikosaka Kuniishi, M., Ishii, N. & So, T., 2023/06/09, In: Cells. 12, 12研究成果: ジャーナルへの寄稿 › 学術論文 › 査読
-
Fundamental Characterization of Antibody Fusion-Single-Chain TNF Recombinant Proteins Directed against Costimulatory TNF Receptors Expressed by T-Lymphocytes
Nagai, H., Azuma, M., Sato, A., Shibui, N., Ogawara, S., Tsutsui, Y., Suzuki, A., Wakaizumi, T., Ito, A., Matsuyama, S., Morita, M., Hikosaka Kuniishi, M., Ishii, N. & So, T., 2023/06, In: Cells. 12, 12, 1596.研究成果: ジャーナルへの寄稿 › 学術論文 › 査読
Open Access -
Increased neurotoxicity of high-density lipoprotein secreted from murine reactive astrocytes deficient in a peroxisomal very-long-chain fatty acid transporter Abcd1
Fujitani, N., Akashi, T., Saito, M., Morita, M., So, T. & Oka, K., 2023/12/25, (印刷前の電子出版) In: Journal of Inherited Metabolic Disease.研究成果: ジャーナルへの寄稿 › 学術論文 › 査読
活動
- 15 研究発表
-
TRAF5 による CD4+ T 細胞の IL-27 受容体シグナル調節機構.
So, T. (講演者)
2021/03/26 → 2021/03/29活動: 講演またはプレゼンテーション › 研究発表
-
GITR signaling negatively controls DSS-induced intestinal inflammation by regulating NK cells function.
So, T. (講演者)
2019/12/11 → 2019/12/13活動: 講演またはプレゼンテーション › 研究発表
-
IQGAP1 regulates ILC2 apoptosis in the lung.
So, T. (講演者)
2019/12/11 → 2019/12/13活動: 講演またはプレゼンテーション › 研究発表
-
Understanding the role of TRAF family proteins in gp130 signaling.
So, T. (講演者)
2019/12/11 → 2019/12/13活動: 講演またはプレゼンテーション › 研究発表
-
T helper cell differentiation in the absence of abcd1: Identification of a possible connection between CD4+ T cell and adrenoleukodystrophy.
So, T. (講演者)
2019/12/11 → 2019/12/13活動: 講演またはプレゼンテーション › 研究発表