高校生はアクティブ・ラーニングについてどのように感じているか

Ikumi Ozawa, 小原 弘幸

Research output: Contribution to journalArticlepeer-review

Abstract

アクティブ・ラーニングという言葉が本邦の教育現場に取り入れられるようになって 10 年余りとなる。本稿では,今後ますます盛んに実施されるであろうアクティブ・ラーニングに対する高校生の考えや,教師から生徒へ説明の有無とその内容を明らかにすることを目的とする。公立高校に通う高校生 298 名の Web アンケートの回答を分析した。その結果,アクティブ・ラーニングについて概ねポジティブに捉えている高校生が多く,その内容は文部科学省が提示しているアクティブ・ラーニングの定義や効果と関連するものであった。反面,ネガティブな意見も散見され,その多くはグループ・ディスカッションやグループ・ワークに起因するものであった。この背景として,現在の学校教育で取り組まれているアクティブ・ラーニングの多くがグループ・ディスカッションやグループ・ワークによるものであることに加え,アクティブ・ラーニングによる授業の目的や効果について,明示的な指導が不足している可能性が示唆された。
Original languageJapanese
Pages (from-to)57-66
Journal富山大学教育学部附属教育研究実践総合センター紀要
Issue number18
StatePublished - 2024/01

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